もうひとつの本棚(侍日誌)
瀕死の中年親父による癒しと感動日記(心ピカピカですか?)
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腕白小僧がいた(土門拳)
2013-01-20 (日) 12:47 | 編集
世の中が豊かになり
昨日よりまた今日が豊かになっても
豊かであることを当たり前と感じ
人は満足感を味わえなくなるのではないだろうか

ハツカネズミの踏む踏車のように
走っても走っても、前に進めない日常が続く
土門拳 腕白小僧がいた (小学館文庫)土門拳 腕白小僧がいた (小学館文庫)
(2002/08)
土門 拳

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写真家の土門拳さんが精力的に子供たちを撮影したのは1950年代であった
貧しくても日本に子供たちがたくさんいた時代である
写真にはこの時代の生活が活写されている

この子供たちの幸福そうなこと
頁をめくる度にワクワクする

自分や、自分の友達 がここにいて

風の匂い、太陽の眩しさ、川の温もり
いろんなことを思い出すのであった

 Click!故郷・われは海の子 
 
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2013年1月17日
カフェで読書好きが交流する会に参加しました
 Click!sapporo-reading-club.supportx.jp/

恒例の読まずに死ねるか

Sさん
 蒼穹の昴(4) (講談社文庫)蒼穹の昴(4) (講談社文庫)
(2004/10/15)
浅田 次郎

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Dさん
 アルジャーノンに花束をアルジャーノンに花束を
(1989/04)
ダニエル キイス

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Hさん
     兎の眼 (理論社の大長編シリーズ)兎の眼 (理論社の大長編シリーズ)
(1974/06)
灰谷 健次郎

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 深い河 (講談社文庫)深い河 (講談社文庫)
(1996/06/13)
遠藤 周作

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イワン・デニーソビッチの一日(ソルジェニー・ツイン)
2012-12-20 (木) 13:42 | 編集
1962年の暮、全世界は驚きと感動でこの小説に目をみはった
スターリン暗黒時代の悲惨きわまる強制収容所の一日を自身が収容された経験を元に、リアルに、しかも時には温もりをこめて描いた作品

『ひとりの人間の運命なんて、どうにでも変えられるのだ』
イワン・デニーソヴィチの一日 (新潮文庫)イワン・デニーソヴィチの一日 (新潮文庫)
(1963/03)
ソルジェニーツィン

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ほんのさわり
第2次世界大戦に置いてシューホフ(イワン・デニーソビッチ)はドイツ軍の捕虜となるも脱走に成功する。
奇跡的に帰国に成功するが全く身に覚えのないスパイ容疑で連行され、強制収容所(ラーゲル)で過酷な強制労働を強いられる。
目的は生き延びること
労働の成果により支給されるパンの重さが違う
酷寒(マローズ)から身を守るための十分な衣服は与えられず
終日、労働により体を動かすことが寒さを克服するための手段ともなる
病に倒れる囚人も多い

この小説はシューホフが一日の労働を終え眠りにつくところで終わる
【一日が、少しも憂うつなところのない、
ほとんど幸せとさえいえる一日がすぎ去ったのだ。
こんな日が彼の刑期のはじめから終わりまでに、三千六百五十三日あった。
閏年のために、三日のおまけがついたのだ・・・・・・】

拙者的感想
作品を通じ重苦しい描写は少なく、厳しい環境の中で弱者に対する思いやり、最低限の節度(プライド)を失わない主人公の振る舞いがこの作品を高めている。
また極端に自由を奪われた強制労働の中にあっても信頼できるリーダーの存在があれば労働に対するモチベーションは保たれることを知った

自由に満ちているこの国のこの時代において
ときに生き苦しいと感じる自分はあまりに弱すぎると気付かされる

かって人の自由が簡単に奪われてしまう時代があった

       Love Me Do
無題122345
奇しくもこの小説が発表された今から50年前
(1962年) ビートルズが鮮烈にデビューした

ひたすらBeatlesの曲を訳詞するブログもやってます
Click!一二の三四七
ある明治人の記録-会津人柴五郎の遺書(石光真人)
2012-11-30 (金) 18:17 | 編集
 
冒頭『本書の由来』より
翁は会津の出身、上級武士の五男として生まれ、我が国における最初の政治小説『佳人之奇遇』十六巻の著者、柴四郎(東海散士、参政官)の実弟である。祖母、母、姉妹は会津戦争の際自刃、一族に多くの犠牲者を出している。落城後俘虜として江戸に収容、後に下北半島の火山灰地に移封され、公表をはばかるほどの悲惨な飢餓生活を続けた。薩長幕藩政治が華やかに維新を飾り立てた歴史から全く抹殺された暗黒の歴史である。
 脱走、下僕、流浪の生活を経て軍界に入り、幕藩の外にありながら、陸軍大将、軍事参議官の栄誉を得た逸材であり、中国問題の権威として軍界に重きをなした人である。
ある明治人の記録―会津人柴五郎の遺書 (中公新書 (252))ある明治人の記録―会津人柴五郎の遺書 (中公新書 (252))
(1971/05)
石光 真人

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勝てば官軍、負ければ賊軍
我が国でも佐幕方五万余、官軍方七万余り、日清戦争に匹敵する内乱があったことを知った
歴史からの隠蔽の実態を本書だけから言及することはできないが、負けた側にスポットライトが当たることはなかったのだろうことは想像に難くない 

初志貫徹

 10歳の時の会津戦争敗戦後の逃亡、俘虜生活、下北半島での飢餓、東京での放浪など筆舌し難い苦難を乗り越え、幸運にも15歳で陸軍幼年学校に入学する
それまで学問の機会は乏しく、書物も無く独学も十分かなわなかったことから同期生に比べ当初の成績は最下位だった
しかし寝る間も惜しみ勉学に励み成績は上位となる
陸軍士官学校に入学し、西南戦争終了の年をもって薩摩藩への雪辱を果たし翁の遺書は終わっている

拙者的感想
プライドの高い高級武士の子息が感じた抗し難い不条理は如何程のものだったか思いを馳せ、その後の翁の立身出世に救われた気がした
オロロ~ン

大東亜戦争後の変化を受け入れた昭和人が自ら作り出した閉塞感
に立ち向かうため個々が参考とすべきは明治人の気質かもしれない
明治の人が残した言葉に、凛とした清浄感と暖かみを感じた

             明治が止まらない  
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海と毒薬(遠藤周作)
2012-11-29 (木) 23:38 | 編集
大東亜戦争末期、九州の病院で起こったアメリカ人捕虜の生体解剖を
モチーフに日本人とは何か?良心とは何か?を問いかける

引越しで勝呂医師の患者となった気胸の持病を持つ『私』は当時の新聞記事から事件について知る。
解剖に立ち会った医局員は12名、主任教授はまもなく自殺し、主だった被告はそれぞれ重い罰を受けていたが、3人の医局員だけが懲役2年で済んでおり、勝呂医師はその中の一人だった。
海と毒薬 (新潮文庫)海と毒薬 (新潮文庫)
(1960/07/15)
遠藤 周作

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第二章『裁かれる人々』では3名の医局員が何故この事件に関わったのか、それぞれの内面から照らし、関与するに至る心の動きを浮き彫りにしている。
心身が傷つき、次第に深まる絶望感、生への諦めを感じる者の健やかなる者に対する嫉妬、羨望、生理的な反発
良心の希薄さ、罪の意識の欠如は希なるものの特質なのか
健全な良心を持つものが、無意識のうちに罪に加担することは非日常的なことなのか

そもそも人間は何に対して罪を感じるべきなのか
戦場では殺人は許されるし、飲酒や徴兵、堕胎など法律、宗教、文化により善も悪も違う
一体護るべきものは、何なのだろうか
思索の森は深くなる


椎名林檎-罪と罰
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パパ・ユーア クレイジー(W・サローヤン)
2012-10-08 (月) 21:41 | 編集
前書きより~
私がこの本を書く『決断』をしたのは、1953年、10歳のお前が私に書いてくれとと頼んだからであり、また1918年、私自身が10歳だった年に、私は自分の書きたいことを書くだけの文章の修練をまだ積んでいなかったからでもある。
私は自分の10歳の頃のことを想い出し、10歳のお前を見つめ、それらを重ね合わせ、私自身の45歳をそれに添えただけのことである。
パパ・ユーアクレイジー (新潮文庫)パパ・ユーアクレイジー (新潮文庫)
(1988/01)
ウィリアム サローヤン

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息子からの質問と父さんの回答(ホンの一部)
『父さん世界を理解するって、どんなことなの?』
『そう私はお前に教えてやりたいと思うよ。だけどね、実をいうとね、それは誰も他の人に教えることのできないようなことなんだ。父親が息子に教えることすらできないんだ。自分でそれを見つけた時にお前もわかるだろうよ。それはこの世で一番素晴らしい事なんだ』

『あなたは人人が好き?』
『人人が好き?とはなんということをいうのかね、私がその<人人>なんだよ。もし私が人人を好きじゃないなら、私は全く生きる気がしないだろうよ』

『父さん人間って誰も満足してないの?』
『それについては全く疑う余地なしだね。人間というものは、彼の全生涯にわたって、全てのことに不満足なのさ。中略 なぜならば向上したいということが人間という動物の本性であって、向上しようとするから失敗もする。失敗すれば失敗の原因を突き止めるし、原因がわかれば失望するのさ。しかし、われわれが心にとめておかねばばならぬことは、人間というものは失敗の原因を突きとめ、不満足に陥っているような場合にも、彼は非常にいい気分で、少なくとも半分位は自分自身を誇らしく思ったりもしているということなんだ。』

拙者的感想
ページ数はあとがきも入れて208ページとそう多くはないのだが、『本』『月』『海』など63の章に綴られている。
10歳の子供の目線から父との心の交流を描いているが、章ごとに父親が息子に伝えたい想いと優しさ、宝石のような言葉が溢れてくる
読み進めるほどに同年代の子を持つ親として、父としてのありかた、家族とはと深く考えさせられる

伊丹十三さんの訳も作品を白いベールで包んだような独特の雰囲気を添えている
伊丹さんのあとがきも一読の価値アリ
いつかこういう作品を原書で読んでみたいとも思ふ

もうすぐ10歳になる息子へ
君に伝えたいことがたくさんあるんだ
奥田民生 息子
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2012年10月11日 カフェで読書好きが交流する会に初参加
本書について語りました

みなさんからはそれぞれ以下の本をご紹介いただきました
・HIさん
半ケツとゴミ拾い 荒川祐二、 東京オリンピック物語 野地 秩嘉
・Kさん 
星とモノサシ 蛭田 亜紗子
・HSさん
たまには時事ネタ 齋藤 美奈子 
ふたたび時事ネタ  同 上
・Uさん
月収1万倍仕事術 大坪勇次
 
恒例の『読まずに死ねるか』Kさん編
檸檬  梶井基次郎
鹿鳴館 三島由紀夫
万葉集(瀬戸内寂聴他)

まだまだ死ねない 
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